月刊誌『紙の爆弾』は毎月7日発売です。

最新号に寄せて

 

あけましておめでとうございます。2018年1冊目の2月号では、『2018年、状況を変える』と題して特集を組みました。確かに10月総選挙では内閣不支持率が高いにもかかわらず自民党が圧勝、状況の“変わらなさ”を感じた人も多かったと思います。ただし悲観ばかりで2018年をすごす必要はなく、たとえば、よりまっとうな形での野党再編を探る動きが水面下で始まっています。民進党の分解・希望の党の失敗も、結果として政策面で、現状に疑問を持っている人々の“民意”に沿う方向で、具体性を高めることにつながっている、とみることができます。
 
通り一遍の結果だけでなく、現実にあらわれた要素を見つけていくことは、常に重要です。昨年末にはNHK受信料問題について、最高裁で“合憲”の判決が下されました。強制的な徴収にお墨付きが与えられたともいわれますが、これまでの過程で受信料問題の“問題性”が浮き彫りになっています。森友・加計学園問題では、国会だけでなく市民が個人の力を結集し、「告発」が次々と検察に受理されています。さらにスパコン助成金詐欺、リニア談合と、安倍首相を中心とした「人脈」で事件が発覚しています。これらにメスを入れ解明することが、今年最初の中心的トピックであることは、誰も異論をはさまないところでしょう。
 
そして、憲法です。現在、安倍政権が改憲発議を行なうタイミングが取り沙汰されています。一方、マスコミ報道だけでは見えづらいですが、これまでの間に「憲法とは何か」を考える機会は確実に増え、それによって議論が整理されてきたように思えます。まず、改憲派・護憲派の両方が、“安倍改憲”の問題を指摘しているという現状があります。それが政治にあらわれないのは、いまだ憲法問題が第二義、第三義のテーマに甘んじているからです。国民投票となれば改憲そのものが直接的に問われるわけですが、それを待たずとも、憲法を日本における第一義のテーマに押し上げることが重要だと思われます。とにかく、状況を膠着させず、打開することが求められています。本特集はそのために見逃せないポイントをピックアップしました。
 
ところで、富岡八幡宮宮司殺害事件では、姉弟の諍いの根底に、神社本庁の存在があったように思えます。神社本庁は各地の神社で人事への強引な介入が指摘されていますが、介入を受けた神社でも、そして殺された女性宮司自身も、神社本庁と神社界の女性蔑視思想が指摘されていました。その神社本庁が中核をなす「日本会議」の思想にもつながるところでしょう。本誌としても今後、追及すべきテーマだと考えています。 ほか、2月号では「元公安調査庁・現ムスリム」の西道弘氏、ネットニュース編集者・PRプランナーとして幅広く活躍中の中川淳一郎氏の新連載がスタートしました。ぜひご一読ください。
 

「紙の爆弾」編集長 中川志大