月刊誌『紙の爆弾』は毎月7日発売です。

最新号に寄せて

  

マスコミで連日続けられるウクライナ「戦争報道」。ロシアを絶対悪、ウクライナを絶対善とし、アメリカのウクライナへのさらなる武器供与も、まるで良いことのように報じられています。西側メディアのコピペのようなそれらの報道は、一部で人々のメディア不信を高めているように見えます。6月号ではアメリカが世界各地にノウハウと資金を注入することで紛争を発生させるソフトパワー覇権戦略について解説しました。今月号では元TBS政治部記者でジャーナリストの田中良紹氏が、今回の戦争に至った経緯を、ソ連崩壊後に何が起きてきたかを振り返りつつ分析しています。「ネオコン」とは何かなど、一から理解できる、必読の内容です。
 
一方、開戦から2カ月が経ち、マスコミが次の「新ネタ」と飛びついたのが、観光船沈没事故と4630万円事件でした。前者では記者らによる取材方法に、犠牲者の家族が非難の声をあげる事態に発展しています。また、観光船運航会社の安全軽視・コスト重視の経営体質が取り沙汰されていますが、その背後には、いわゆるコンサル会社の存在があり、彼らの「セミナービジネス」に斬り込みました。そして後者の事件は、とくにテレビメディアに対し、毎日何時間もかけるべきニュースなのかとの批判が多く聞かれます。この件ではネットカジノが話題ですが、すでにテレビはネットカジノ企業のCMをバンバン流しています。
 
4630万円どころではない税金を私物化してきたのが安倍政権。7月号では森友事件の“別件”といえる補助金詐取事件をめぐり(“本丸”は国有地違法払い下げ事件)、大阪高裁の控訴審で籠池泰典理事長夫妻に下された不当判決について詳報。代理人の南出喜久治弁護士にインタビューしました。この事件では補助金詐取という犯罪を実行した建設事業者が検察の恣意により起訴を逃れ、具体的な指示をしていない籠池夫妻が罪に問われています。これは、安倍氏と彼を忖度して犯罪を実行した官僚の関係とどう違うのか。首謀者・実行者とも罪に問うべきです。
 
第4次韓流ブームといわれるなか、メディアが突如「戦後最悪の日韓関係」と連呼し始めたことには、きな臭さしか感じません。「戦後最悪」とはいったい何を指しているのかあいまいで、しかもその原因に挙げられるのは韓国国内の情勢のみ。この言葉の嘘と謀略性を、具体的事実をもって暴きました。両国の関係を「最悪」とすることで、誰が得をするのか。体制側の政治利用と国際謀略が見えてきます。
 
6月22日に公示される参院選の重要性について、れいわ新選組・山本太郎代表は「国政選挙のない3年間の空白期間の権力の暴走を止める必要がある」と強調しています。選挙に向けた判断材料を、今月号でも随所にちりばめました。また、シリーズ連載「日本の冤罪」では、京都で起きた痴漢冤罪事件をとり上げました。本連載も、大変大きな反響をいただいています。「紙の爆弾」は毎月7日、全国書店にて発売中です。今月号もご一読をお願いいたします。
 
 

「紙の爆弾」編集長 中川志大