月刊誌『紙の爆弾』は毎月7日発売です。

最新号に寄せて

 

テレビの報道は相撲と寒波に埋められていますが、国会では「働き方改革」「憲法改正」「もり・かけ・スパ」の論戦が行なわれています。前号(2月号)では『2018年、状況を変える』のタイトルで、今年に変えられること、変えるべきことについて特集しましたが、日本社会に閉塞感が漂う一方で、前向きな変化をうながすべきテーマも多いように思えます。国会にどこまで期待するかはさておき、いくつもの課題について、ポイントを見極めておくことは無駄ではありません。
 
「報道されないこと」として、今月号では電磁波の危険性、特にLED照明について採り上げました。いまや電磁波に触れない生活など考えられず、そして何より電磁波抜きには産業界が成り立たないなかで、この問題はタブー化しています。現在、もっとも特徴的なのが、リニア中央新幹線でしょう。計画が発表された当時から、走行時に発生する電磁波について危険性が指摘され、その観点からの反対運動なども、市民レベルでは行なわれてきました。“利権とタブー”としての電磁波問題は、本誌の今後のテーマのひとつとしたいと考えています。
 
リニアについていえば、ゼネコンの談合問題すら、一度は報道されたもののトーンダウン。そもそもリニア計画を進めるべきなのか、という議論には繋がりませんでした。そもそもJR東海の全額自己負担だったはずが当然のように国費が投入され、工事による土砂崩れも起きるなど、計画も過程もお金の流れも、さらに完成後の採算にも問題があるのに、中止の可能性にまったく触れられません。招致のころは3000億円とされた経費が2兆円を超え、さらに積み増しされそうな東京オリンピック・パラリンピックもそうですが、「始めてしまえばこっちのもの」「負担は国民から」という権力側の手法はすでに常態化し、より露骨になっています。
 
だからこそ、「もり・かけ・スパ」の追及は、日本にとって必要なことだといえるでしょう。今月号では加計学園問題を中心的に採り上げましたが、見えてきたのは「本当に4月に獣医学部を開学できるのか」という疑問です。安倍シンパは岡山理科大学獣医学部への一般入試の志願者が1000人を超えた、などと擁護していますが、合格者がそのまま被害者になる可能性がある以上、決して喜べることではありません。
 
さらに今月号では、対米追従を続ける安倍政権をサポートする“現代保守言論”の欺瞞と、彼らの根本にあるものは何かを、右から解説しています。また、安倍政治追従に内部から批判が高まっている公明党・創価学会の今後についても考えました。ほか盛りだくさんの内容ですので、ぜひご一読をお願いいたします。
 

「紙の爆弾」編集長 中川志大