月刊誌『紙の爆弾』は毎月7日発売です。

最新号に寄せて

  

 
「国民の信任を得ている」と繰り返して悪政を貫いたのは安倍晋三元首相でしたが、そのあとを継いだ菅義偉前首相は結局、まったく信任を得ないまま退陣。いや、4月の参院広島再選挙など国政選挙の3連敗に、現職の国会議員を擁立して惨敗した静岡知事選と横浜市長選の「5連敗」を考えれば、国民の批判を受けて退陣したというべきでしょう。とくに横浜市長選は、現役首相が自身の選挙区のある自治体の首長選挙で全面支援したのに敗北、という前代未聞の事態。「表紙を変えなければ選挙に勝てない」と自民党内で判断が下されたといわれますが、国民の「菅NO」の声が反映されたと言うべきでしょう。
 
そして誕生したのが岸田文雄新内閣。もともと総裁選は、誰が勝っても「安倍忖度政権」、ワクチン一本やりのコロナ対策も継承、それも来月の総選挙に向けた暫定首相である以上、本誌として分析すべきポイントは明確です。また、仮に衆院選で自民党が一定数の議席を確保したとしても、岸田政権は菅政権以下の懸念が大…。それを覆い隠すことこそが、メディアジャックの目的だったと思われます。とくにテレビメディアの全面協力ぶりはひどく、自民党応援団がここぞとばかりに連日の大活躍。そして総裁選が終わるや、さっそくお好み焼きだのカープファンだのと、「パンケーキ劇場」を再演していました。
 
そんな応援団にも、それぞれに格の違いがあるのでしょう。TBS系「ひるおび!」の八代英輝弁護士の共産党に関する発言は、とにかくダサいものでした。そもそも発言内容が誤りだったことに加え、その根拠としたものも公安調査庁が自身の存在意義を確保するためのこじつけにすぎないこと、さらに、多数派ぶりつつ「あいつらは暴力集団」と指を差してみせたこと。最後がもっともダサいと思いますが、ある意味、いまの政治・社会状況を示しているような気もします。
 
東京五輪期間中に急上昇したコロナの新規陽性者数は、九月に急降下。早期に五輪を中止していれば拡大の山をつくることはなかったと思われる一方、減少の理由は判明していません。「エラーカタストロフ」などウイルス側の事情が大きい可能性はあるものの、陽性者数が減っている今こそ、あらためて感染経路について徹底調査し公表すべきで、それが第六波を防ぐ手段だと思っています。
 
総選挙に向けては、公明党・日本維新の会の実像についてもレポートしています。公明党は、従来の平和・福祉路線から乖離する創価学会・公明党に疑義を呈する学会員たちに「反逆者」の烙印を押し、民主主義下の選挙を否定するように「宗教闘争」を展開。維新については自民党との“右翼つながり”と、吉本興業とのコラボによるメディア利用の「悪だくみ」を徹底解明しました。また、“ドン”こと田中英寿理事長の自宅にも強制捜査が入った日本大学の疑惑や、14歳少女の命が失われた旭川いじめ事件についても、「真相」をとらえる論考を掲載しています。今月号も他のメディアでは読めない内容をお届けします。ご一読をお願いいたします。
 

「紙の爆弾」編集長 中川志大